東大医学系研究科。首席さんと次席さんの戯言。

理系大学院に進学を考える人に有益な情報をどしどし発信します

東大大学院医学系研究科って、難しいの?

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こんばんは!首席さんです!

今回で記事も10回目を迎える事となりました!!

いつも私達の記事を読んで下さっている皆さん、今回初めて記事をご覧になって下さった方々、ありがとうございます!(*^^*)

これからも皆さんのお役に少しでも立つ情報をお届けしていきたいと思いますので、今後ともご愛読のほど、よろしくお願いします!!

さて、記念すべき10回目の記事には、私達だからこそお届けできる内容を

これまでにもお話ししてきましたが、私達は東大大学院医学系研究科を受験し、晴れて合格することができました。

東大大学院医学系研究科、名前からご想像頂けるように、東大大学院の中でも、医学を学び、医学に関わる様々な研究を行っている研究科です。

東大大学院だし、しかも医学系だし、なんだか難しそう、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

「実際、合格するのってどのくらい難しいのかな?」

そう思って研究科のホームページを見てみるも、実はこの研究科、志願者数や倍率等の情報は公表していません。

ネットで検索しても、同じ東大大学院の他研究科の経験談はあっても、医学系研究科の合格者のお話ってほとんど無いんですよね。

それで私達も実際に苦労したわけです。だからこそ、これから受験する皆さんにはぜひそのような情報を得てイメージを持ったうえで、自信を持って受験に挑んでほしい。

これが、このブログを立ち上げた原点です。

そこで今回は、原点に立ち返り、私達がこの夏に目指し、合格し、来年から進学することになる「東大大学院医学系研究科医科学専攻」に焦点を当て、実際の入試情報について、私達の経験に基づく見解をお伝えしていきたいと思います!

 
 

1.諸日程

 
まず、入試における各日程をご紹介したいと思います。今回は目安として、私達が受験した平成30年度入試(2017年実施)における日程を紹介します!
 
入試説明会
5月20日(土)
出願時期
6月29日(木)~7月7日(金)
試験日程
筆記:8月21日(月)/口述:8月22日(火)
合格発表
9月7日(木)正午
 
入試説明会は、口述試験と同じ、医学部教育研究棟の大講義室で行われます(後述)。ここでは、医科学専攻の先生方が一堂に会し、各専攻毎に研究室が紹介されます。
説明会の詳細については、今後改めて紹介していきたいと思います!
 
入試説明会が終わり、志望が固まったら、次はいよいよ出願です。
出願時期は1週間程度なので、しっかり計画して出願書類を用意しましょう!
なお、医科学専攻は、指導教員の希望が可能です。希望する先生が既に決まっていて、ご署名を頂ける場合は、出願書類に同封するのを忘れないでくださいね。
出願についての詳細も、今後ご紹介していきたいと思います!
 
出願が受理され、受験票が届き、試験対策も万全にしたら、いよいよ試験当日です!
医科学専攻の試験は、例年8月20日過ぎに行われます。東大大学院の他研究科は、医科学専攻より日程が前である場合が多いので、直前対策での追い込み等、スケジュールは予めしっかり考えておきましょう。
 
ちなみに、何か理由があるのかはわかりませんが、医科学専攻は理学系研究科と入試が重なる年度が多い印象があります。実際、私達も併願しようとしたら、出願時期の近くになって日程の重複が明らかになったので、「出願できないんかーい!」と思わず突っ込みましたが、事態は変わりません。諦めて、どちらかを選びましょう。
 
試験が無事終わったら、後は合格発表を待つのみです。
合格発表も他研究科に比べると遅いので、他大学院(東大以外の大学院)と併願する場合、入学金納付の問題が生じます。その点も、併願校を決定する際に吟味しましょう。
ちなみに、医科学専攻に関しては、入学手続は2月以降なので(※筆者もまだ手続きしてません(2017年10月28日現在))納付期限の心配はほとんど無いと思います!
 

2.選抜方法

 
選抜は、筆記試験、口述試験、出身学校の学業成績を基に行われます。
今回は、筆記試験と口述試験について概要を紹介します!
 
① 筆記試験
 
筆記試験は、英語、専門科目Ⅰ、専門科目Ⅱからなります。

英語 

問題は、
【問題1】科学全般を対象として出題される読解問題
【問題2】医学を対象として出題される読解問題
【問題3】ある論文についてFigureのみが掲載され、データが示す事を説明する問題
の3題からなります。
 
耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、東大医学系研究科医科学専攻では、「英語が鬼門」とよく言われます。もちろん、合否は総合点で決まりますから、英語で取れなかった分は専門科目等で取り返せばいいわけですが、そうは言っても「英語が苦手」という人は、英語力を鍛えずして、この専攻での合格は難しいと思います。
 
特に他大学院と決定的に違うのは、問題文も含めて、全て英語ということです。とてつもなく難しいというほどではないですが、速読力も一定程度必要ですし、最後のデータ説明問題では、専門用語も交えながら英語で説明しなければなりません。この専攻は、留学生と同じ選考方法で(試験場も同じです)選考されるので、留学生と対抗しなければならないのです。英語が苦手という方は、ブログで紹介するTOEICTOEFL等の対策記事も参考にして頂き、ぜひ英語を鍛えてくださいね!
 

専門科目Ⅰ

問題は、
生物学・物理学・化学から 1問を選択する「基礎問題
4問から1問を選択する「分野別問題
から構成されます。皆さんの専攻により、選択する分野は異なると思いますが、生物学を選択する場合、以下の2冊がおすすめです。これから勉強する場合は、少なくともどちらかを入手した方がいいと思います!
 
☆No.1☆
 
エッセンシャルは、医科学専攻の入試案内(募集要項に付いてきます)にも出題範囲として明記されている、受験するなら必ずマスターしておきたい教科書です。
図書館で借りる等でもよいので、一度チェックしてみましょう!
エッセンシャルを使った具体的な勉強法については、今後紹介していきます!
 
☆No.2☆
 
この参考書は、受験勉強していた時に、次席さんに紹介してもらいました。
 
東大の理系大学院の受験では、とても有名な参考書だそうです。確かに東大の教科書委員会が出版しているのですから、大学院受験の勉強本として間違いなさそうですよね!実際に私自身も読んで、過去問と合わせて勉強しやすいと感じました。
(結局私はちゃっかり次席さんからずっと見せてもらってたのはここだけの話)
 
生命科学系以外の専攻の出身者だと、エッセンシャルを初めて読むと難しすぎて理解できないという事もあると思うので、この参考書で勉強しながらエッセンシャルの理解を深めていくのもおすすめです!

 専門科目Ⅱ

専門科目Ⅱは、小論文です。問われるテーマは、研究倫理、社会問題から、自身の未来観に至るまで、多岐に亘ります。私達の年では、「あなたが研究者として目指すところは何か」というテーマでした。志望動機に近いテーマだったので、書きやすかったです。
 
 
口述試験は、一般的な面接試験です。
医科学専攻の場合、筆記試験の成績にかかわらず全員が受験します。
 
私達の時は、8時40分集合でしたが、順番は当日も掲示されておらず、呼ばれるまで待機、という形でした。ちなみに、待機時間では併願校等を記入するアンケートが配られるので、それを書きつつ、直前練習をして過ごす感じです。
 
最初から呼ばれた番号から推測すると、全体を受験番号順に4個位のグループに分けて、各グループの先頭から呼んでいるという感じでした。ちなみに私に関しては、ちょうどこの規則性を見出した頃に突然、自分のグループの3番目で呼ばれたので、「え、まだ心の準備できてない。笑」となったのを覚えています。笑
 
でも安心してください、番号を呼ばれても前の人が終わるまで待機時間があります。その時間に頭の中でシミュレーションをしたりして、気持ちを落ち着かせましょう(*^^*)
 
面接の内容としては、ごく一般的な内容が多かったように思います。
志望動機や、大学で現在行っている研究、大学院で取り組みたい研究、修士課程卒業後の進路、等々。
 
詳しい内容については、今後「面接対策編」として、私達の実体験を含め、まとめてお伝えしたいと思います!
 

3.定員・倍率

 
募集要項にも記載されていますが、募集定員は20名となっています。
倍率については、年により差がありますが、大体2~3倍という印象です。
 
私達の年度では、受験番号と試験場での概観から推測すると、 
志願者数:約200人
受験者数:約120人
合格者数:25人
という感じでした。実質倍率が約5倍といったところでしょうか。
 
日本人の合格者は10人程度で、日本人以外は中国、イギリス、カナダ、アメリカ、韓国、シンガポールなど国際色豊かです。日本人で合格するのは至難の業であると言えます。
 

4.試験場所

 
最後に、試験場について。
医科学専攻の試験場は、筆記試験と口述試験で場所が異なります。
 
筆記試験は、医学部1号館で行われます。
赤門から入ってまっすぐ進むと見えてくるのが医学部本館、その前で右手に曲がると目の前にあるレトロな校舎です。中に入ってみて、教室もやはりレトロで、今の時代には珍しい、年季の入った木の机に、赤いベルベットの座面があしらわれた折りたたみ椅子の、階段教室になっています。普段の勉強環境と異なって慣れないという方もいるかもしれませんが、合格したらここで勉強できるんだと思いを馳せてみるのも、士気が高まっていいかもしれません(*^^*)
 
口述試験は、医学部教育研究棟で行われます。
1号館の隣で、1号館と同様に医学部本館の右手にありますが、高い建物なのですぐわかります。医学系研究科医科学専攻の多くの研究室が入っている建物ですが、上層階に講義室もあり、大きい講義室が待機スペース、小さい会議室が面接会場となっていました。自分の順番の前の人の面接が始まったら番号を呼ばれるので、案内された面接会場の前の椅子に座って待機します。順番が来たら係の方が案内して下さるので、面接会場に入って面接を受けるのみです!
 

あとがき

 
今回は、東大大学院医学系研究科医科学専攻の入試情報をご紹介しました!
 
今回の記事を読んで下さった皆さん、ご紹介した情報が少しでも皆さんのお役に立つものとなりましたらうれしいです!
 
もし、ご紹介した事以外に何か知りたいと思ったことがありましたら、コメント欄やお問い合わせフォームにどしどし投稿してくださいね!皆さんの疑問に、できる限りお答えしたいと思っています! 

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また今後、随時他研究科の入試情報についても紹介していきたいと思いますので、楽しみにしていてくださいね!!

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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